猫と恋はお触り禁止【1:1:1】


 

「猫と恋はお触り禁止」

【あらすじ】

腕利きの帽子職人である美織は超の付く猫好きで、猫以外でのやる気は皆無。そんな美織が欲しい服部正一は、毎日のように説得に赴くが玉砕されて…

出演人数:3人(男1女1性別不問1)

時間:20分(推定)

 

配役

◆岡崎美織:(おかざき みおり)腕利きの帽子職人だが、出不精をこじらせて自分が作りたいもの以外のやる気は皆無。ただ一度やる気にさせると出来上がる作品はすべてにおいて一流

◆ペル:性別不問。美織の店に頻繁にやってくる猫。美織にだけ言葉がわかる。一人称変更可

◆服部正一:(はっとり しょういち)呉服屋を営む一家の跡取り。モダン文化を取り入れようと堅物で有名な帽子職人を仲間に引き入れようとしている

 

* * *

(以下、本文)

 

美織:お断り。さっさと帰って頂戴、私は……(あくび)…寝る

 

正一:まだ話は終わってないってば!こら寝るな!っとにもう…!

正一:美織!お前がいたら百人力なんだよ!西洋のファッションが入ってきた今!お前のそのデザインが欲しいんだ!

 

美織:なら買い取ればいい。それなら手を打ってあげても……………

 

正一:……ても、どうした?

 

美織:…すぴーーーーー

 

正一:最後まで言わずに寝るなよ!!起きろ!こっちは真剣そのものなんだぞ!?

 

美織:(あくびしながら)服部さんこそ本当に分かって言ってる?帽子なんて流行すぐに無くなる。召し抱えの職人なんてただの重り

美織:第一ファッションのふの字も知らないようなお客に売らなきゃいけないんでしょ?無理無理。寝てる方が有意義

 

正一:売るのは富裕層のご令嬢だから羽付き帽子しか買わないさ。そういう令嬢方はきっとお前のデザインを気に入ってくれる!

 

美織:そういうのやってないから。も、いい?いいよね、寝る

 

正一:だーかーらー!起きろってえ!

 

ペル:にゃーん

 

正一:ん、なんだお前、猫なんて飼ってたのか

 

美織:野良だよ。

 

0:(ここからまくし立てるように話す)

美織:でもこの毛並み!!これは一朝一夕で出せるものじゃない!ふわふわ!もふもふ!絶対クロッシェが似合う毛並み〜!!でもブルトンも捨てがたい!

チュール入れてゴージャスにしてもいいしレース編みを混ぜ込んでも似合いそ〜!!!やっぱりこれ!私の求める美はここにあり!君のためならいくらでも作っちゃうよペル〜!!

 

正一:うっわあ…

 

美織:なに、見せもんじゃないんだけど

 

正一:俺も見ようと思って見てないんだよ。

正一:東京いちの帽子職人は猫に目がないっていうか、猫にしか興味ないって事か…。

 

美織:ペル〜ペル〜!んん〜!かあいいねえ!何食べたらそんなに可愛くなるの?まぐろ?やっぱりまぐろ?

 

正一:もう俺がいることすら忘れてるじゃん……

正一:…また今度来るから!そん時までに考えといてくれよな!

 

0:扉の閉まる音

 

美織:ん〜!んぅ〜!!!可愛い可愛い!!!

 

ペル:ちょっと、いい加減顔を離すのにゃ

 

美織:えぇ〜?せっかくペルを合法的に撫でまくれる良い機会なのに?

 

ペル:だから嫌なのにゃ。アンタは1度くっつくとにゃかにゃか離れにゃいんだから…

ペル:それに、いい加減彼の言葉に耳を傾けてやってもいいんじゃにゃいの?

 

美織:いいの。服部さんは流行の波に呑まれてるだけ。そのうち気づくよ。爆発的な人気から始まった流行はだいたいすぐに鎮火すること

美織:専属にするだけ勿体ない。お金をドブに捨てるのと同じこと。なのにあの若ボンボンときたら何も分かってないんだから

 

ペル:理由はそれだけじゃにゃいでしょ

 

美織:当たり前!私が作りたいのはペルみたいなかわい子ちゃんの帽子!人間のにさして興味無い。大きさも量産型のだし、デザインはペル達のを転用してるだけー

 

ペル:それでも稼ぎににゃってるのに…稼いだお金はどこに行ってるにゃ?

 

美織:それはもちろん、ペルのために

 

ペル:馬鹿言ってないでまずは自分の滞納してる家賃収めてこいにゃ。アタシを飼うための条件はもう出したにゃんね

 

美織:ペルがのんびりできることと、おなかいっぱい食べられる家庭でしょ?無理だよ〜〜〜

 

ペル:無理じゃにゃい。アタシの言葉が分かる時点で随分他の人より先を行ってるにゃんよ

 

美織:まさか、他の人にも言い寄ってるわけ!?ひどーい!浮気者ー!でも可愛い!そんなところも好き!

 

ペル:この猫お馬鹿………初めて会った時から思ってたけど、美織は猫のことになると本当に頭がお馬鹿ににゃるんだから…

ペル:今の方が少しはマシににゃったけど、あの頃の美織はこっちがうんざりするくらいの構い方だったんだからにゃあ?

 

美織:だって!可愛い可愛いお猫様とお話できたらいいなって思ってたところにペルが来たんだよ!?そりゃもう猫っ可愛がりするもんだよ。本当はここもペルに取っては手狭かなって思うけど

 

ペル:じゃあもっとお客を呼んでくるのにゃ

 

美織:私のやる気がお猫様100%なの分かってるでしょ?それ以外のやる気皆無〜、特に人間相手は疲れる疲れる。ペルみたいに自分の気持ちを嘘偽りなく話してくれるお猫様の方が関わってて楽なの

 

ペル:楽で仕事を決める美織の方がどうかしてるにゃんよ…

 

美織:それに、洋服があんまり出回ってない。私が作るデザインは統一感重視。ペル達は帽子だけでとびきり可愛くなれるけど、人間はそうはいかないし

美織:作ってって言ってくるお客の服のセンスが絶望的だった時なんてデザインも何も出てこないよ。

 

ペル:適当にそれらしいもの作ればいいじゃにゃい

 

美織:それは嫌!私はお猫様に全てを捧げてるけど、自分の仕事に妥協はしたくない。帽子だって私が生んだ子どもそのものだもん。ダサくて皺でヨレヨレの服と一緒にさせたくない

美織:そもそも管理!管理がなってない。あれは個人の問題?それとも大体の店がそうなの?

 

ペル:知らにゃい

 

美織:服部さんのとこがそうだったとしたら余計無理。たしかあそこ呉服屋でしょ?洋服なんか扱って無さそうだけど

 

ペル:聞いてみたら良いにゃ

 

美織:むりぃ〜。わざわざ行く気力ない。めんどくさ〜い。ここでペルとお昼寝する

 

ペル:触るにゃ

 

美織:ん、ペルどうしたの?いつも触らせてくれてたのに。さっきまで無抵抗だったじゃん

 

ペル:怠け者に触らせる程アタシの毛並みは安くないのにゃ。さっさと服部とかいうとこのやつと契約するか、大口顧客と契約して家賃払いに行きにゃさい。

ペル:このままだと別の飼い猫になった方がマシな気がするにゃあ〜

 

美織:それは無理!絶対無理!やだやだ!でも働きたくない〜!ペル達以外でやる気出ない〜!

美織:せめて今日はあと1回だけ…

 

ペル:ふんっ(しっぽではたく)

 

美織:うぅ〜、ペル様ぁ〜!

 

0:数日後

 

ペル:ようやくその気ににゃったかにゃあ……美織もそろそろ年頃にゃのに、未だに色恋沙汰のひとつも聞かにゃい。あの性格なら無理もにゃいけど……

 

正一:美織、いるかー?……あれ、珍しい

 

ペル:にゃーん

 

正一:お前だけなのか。美織は?知らないか?

 

ペル:にゃーん

 

正一:出かけてんのかな……。なぁ、ここで待っててもいいか?

 

ペル:にゃーん

 

正一:多分いいんだよな…?

正一:はぁ〜

 

ペル:(心の声)この服部とか言うやつ、にゃんであのぐうたらな美織をそこまで欲しいのか分からにゃいにゃあ…

 

ペル:…………

 

正一:これこの前まで無かったよな…。相変わらず美織はセンス良いな。それに、(ペルを見て)なんだかお前のために作られてる感じだな

 

ペル:(心の声)確かにそれはアタシに似合うように美織が作った帽子にゃんだけど

ペル:にゃーん

 

正一:気に入ってるのか?おっ、大きいのもある。お揃いで作ったのか。仲良しなんだな

 

ペル:別に仲が良い訳じゃにゃい

ペル:(心の声)にゃんて、言っても伝わらにゃいか…

 

正一:俺、1回あいつに自分の帽子を作ってくれってお願いしたことがあるんだよ

正一:そしたらさ、「男物は考えたことないから無理」って言われて。女性用の帽子投げて寄越されたんだ。頭のサイズ合ってねえし色もおおよそ男が被るもんじゃねえし。

正一:でもよ、デザインが最高なんだ。被れなくても飾るだけで満足しちまうような仕上がりで。なんか嬉しくてな。ここまで愛情をそそいたもんを俺にくれたって、それだけで満足できた

正一:男の俺がそうなるんだ。だからもっともっとあいつの凄さを伝えてやりたい。東京だけじゃなくて、世界中から注目されるようなやつにしてやりたい。でも、それは多分俺じゃ力不足、なんだよな……

 

ペル:にゃーん…

 

正一:呉服屋が洋服売るってのはおかしな話だよな。親父にも文句言われたし

正一:あーもう、どうしたらいいんだろうな…

 

ペル:(心の声)こいつ、ただ美織のデザインが欲しいわけじゃにゃさそうだにゃ…

 

正一:俺もな、こっそり服をデザインしてみたことあるんだ。でもダメだな、普段あんまり見ないから勝手が分からねえんだ。帽子と合うかどうかも分かんねえし…

 

0:正一、デザイン画を開く

 

ペル:(心の声)コイツ、洋服の理解力はまだまだだけど配色は悪くにゃいし雰囲気のモデルにしてるのは多分美織の帽子にゃんね。呉服屋の跡取りっていうのも伊達じゃにゃいってことかにゃ…

 

0:ペルがデザイン画をペシペシと叩く

 

正一:なんだ?これ欲しいのか?別にいいけどよ、下手くそだぞ?

ペル:にゃーん

正一:分かった分かった。美織にはなるべく見せないでくれな。男がデザインってのもかっこ悪いだろ

 

ペル:そんなことにゃいのにゃ!

 

正一:はー、いい加減諦めた方がいいのかね…

 

ペル:(心の声)伝わらにゃい…!にゃら!

 

正一:ん?何だこれ?美織のデザイン画か?

 

ペル:にゃ!にゃ!

 

正一:見ろって、、ことか?

正一:(ページをめくりながら)あいつ、書くデザインのモデル全員猫じゃねえか。ほんとに猫以外興味ないんだな……。しかも全部自分とお揃いにして……

正一:これ、服も美織がデザインしてんのかな…綺麗だ

正一:なあ、これ借りてってもいいか?

 

ペル:にゃーん!

 

正一:でも流石に怒られるか?そもそもデザイン画無くなったら困るよな

 

ペル:ぐうたらな美織のことだから気づかないに決まってるのにゃ!いいから持ってくのにゃー!

 

0:肉球でデザイン画を正一に押し付ける

 

正一:お、おう……ありがとな。すぐ返しに来るからな!

正一:今日はとりあえず帰るわ!また美織が居る時にくるな!じゃ!

 

ペル:にゃーん

 

正一:あ、そだ。これやるよ。煮干し

正一:あいつ猫好きだろ。だから俺もちょっとは知ろうと思って買ってきた

 

ペル:煮干し!

ペル:これも美織のためだにゃ!手伝ってやらんこともにゃい!

 

正一:ははっ、食いつき良いな!たんと食えよ!

 

ペル:美織!契約するにゃらこいつにするにゃ!んー!うみゃい!!

 

0:数日後

 

美織:ペルが撫でさせてくれないからやる気出なーい

 

ペル:なら行動を起こせにゃ。ここ数日ずっとだらだらごろごろしてばっかりで、デザインもろくにしにゃいんだから

 

美織:撫でさせてくれたら解決するかもよ?

 

ペル:お断りにゃ

 

美織:冷たい!!

 

正一:おーす、美織いるか?

 

美織:服部さん?今忙しいから〜

 

ペル:どこがだにゃ。よっと……

 

正一:おっ、こないだはありがとな!よーしよしよし!

 

ペル:ふん、悪くないにゃんね

 

美織:えぇ!!?なんで服部さんは良くて私は駄目なの!?

 

ペル:こいつはお前と違ってやる気があるからにゃ

 

美織:酷いよお!浮気だ浮気!

 

正一:良かった。今日はいるな。また空振りだったらどうしようかと思ってたんだ

 

美織:なに?また専属の話?この間も言ったけどやる気ないから〜

 

正一:いや!専属にするのは諦めた!

正一:美織、俺と一緒に事業を起こそう!

 

美織:……はい?

 

正一:これ見てほしいんだ

 

0:デザイン画を見せる

 

ペル:うん、良くなったにゃんね

 

美織:このデザイン…服部さんが書いたの?なんかこの間見たのにタッチが似てる…

 

正一:なっ…!お前見せるなって言ったのに…!

 

ペル:あ、忘れてたにゃ

 

正一:忘れてたって顔してる………

 

ペル:美織、このデザインを見て気づくことはにゃいか?

 

美織:え?えーと…うん、素敵だと思う。少なくとも今まで見てきた服よりずっといい

美織:これどこの店の服?私が求めてた統一感。何よりペルに合わせて作ったのと合いそう

 

正一:いやその、俺がデザインした…

 

美織:服部さんが!?見て書いたやつじゃなくて!?

 

正一:いやまぁ、色んな洋服見て回ってデザインの勉強もしたけど……

正一:でも、いちばん参考にしたのはお前の帽子のデザインだよ

 

美織:え、なんで私のデザイン知ってるの

 

正一:それはこいつが…

 

ペル:渡したにゃ

 

美織:いつの間にそんなに仲良く…!ペルの言ってること分かんないんでしょ!?

 

正一:わかんないけど何となく分かったよ

正一:あ、そだ。また持ってきたんだ。鰹節、食うか?

 

ペル:食べるにゃ!

 

美織:ご飯で懐柔されてる……

 

ペル:ん!うみゃい!

 

正一:前にお前がファッションが分からない人に売りたくないって言ってたろ。だから、お前の帽子に似合う服を一緒に売れたらいいんじゃないかなって…

正一:でも俺、デザインのセンス無くてさ、どうしようかと思ってた時に、こいつがお前のデザイン画貸してくれたんだよ

 

美織:ペルが?

 

ペル:見込みがあったんだからしょうがにゃい

ペル:美織がいつまで経っても何もしにゃいんだから、もちろん許してくれるにゃんね?

 

美織:ん〜!許す!ぜーんぶ許す!

 

ペル:我ながら罪な猫だにゃあ…

 

正一:美織、お前こいつの言ってること分かるのか?

 

美織:分かるよう!ペルだけだけどね!

 

ペル:ちょっ、美織!そんなこと言って不気味がられたらどうするにゃ!

 

正一:へぇーそりゃ便利だな

 

美織:変に思わないの?

 

正一:だって、そうでもなきゃこいつが俺を手伝ってくれるかよ

正一:いいなあ。俺も分かったらいいのに

 

美織:………服部さん!

 

正一:えっ、あっ、な、何だ!?

 

美織:今、猫の言葉が分かりたいって言ったよね!?

 

正一:まあ

 

美織:てことは、猫のことが好きって、ことだよね!?

 

正一:お、おう…

 

美織:なら一緒にお仕事しましょう!猫好きな人に悪い人はいない!!ね!ペルもそれでいいでしょ?

 

ペル:良いにゃんよ。それで美織が働いてくれるにゃら

 

正一:本当か!?よっしゃ!

正一:それなら、今度服飾関係の人間を集めたパーティーが開かれるらしくて、俺と一緒に行かないか?

 

美織:パーティー?パーティーは…面倒臭い………

 

正一:おい!さっきの勢いはどうしたんだよ!

 

美織:だって社交なんて面倒臭い以外の何物でも…

 

正一:主催者は無類の猫好きらしい。猫同伴可能だ

 

美織:行く

 

正一:よし。決まりだ

 

美織:そうと決まれば早速ペルとのお揃いのデザイン考えなきゃ!ペルの高貴さを表すならやっぱりキャプリン?でも夏はまだだからここはクロッシェで大人っぽく……パーティーなら羽付き帽子が主流だけど生地は…、コサージュはどのくらい付けようかな。色味も暗すぎず明るすぎず、目立ちすぎるのも主催に失礼だもんね…そうだ!主催の方にお渡しするプレゼントも用意しよう!ねえその主催の人って誰…………………なに?

 

正一:いや、こんなに仕事してる美織見るの初めてで…

 

美織:失礼な。私だってちゃんとする時くらいあるよ

美織:あそうだ。服部さんの分も帽子用意するから。どんなのがいい?

 

正一:俺のも作ってくれるのか?

 

美織:だって一緒に行くんでしょ?統一感出さないと

 

正一:そっか、そっかありがとう!すぐ考えるな!

正一:(ペルに向かって)本当にありがとな!

 

ペル:お易い御用にゃ

ペル:それに、これは上手く行けばいい感じの2人ににゃるんじゃにゃいかにゃー?その分ご飯も…

にゃは!アタシってば頭がいいのにゃ!

 

0: パーティー当日、社交場入口

 

正一:緊張する……!

 

美織:なんでよ。こういうとこ初めてじゃないでしょ?

 

正一:お前の作った帽子被ってるからだよ!その、ずっと欲しかったから……

正一:ちゃんとそれに見合う男になってなきゃだろ。

 

美織:…そう。欲しかったんだ

美織:…服部さんも似合ってるよ!馬子にも衣装ってやつかな?

 

正一:お前は相変わらず綺麗だな。その青のドレス、やっぱりお前に似合うと思ってたんだ!

  

美織:それは…デザイナーの腕が良かったからじゃない?

 

正一:俺はお前とお前の帽子に合うよう考えただけだ!でも、俺のデザインを使ってくれて嬉しい。ありがとうな

 

美織:別に…ペルも服部さんのデザイン気に入ってるみたいだったし……

 

正一:そうだ、俺たち共同事業主同士だろ?だからさ、その、お前のその「服部さん」って言うの、やめられるか…?

 

美織:じゃあなんて呼べばいい?

 

正一:…………正一って

 

美織:いきなり?

 

正一:俺だってお前のことずっと名前で呼んでんだろ!

 

美織:そっか。じゃあ正一。一緒に頑張りましょうね

 

正一:…………おう!

 

美織:全てはペル様の幸せのために!

 

正一:おう……………

 

0:扉の開く音

  

ペル:おおっとお?まさか君も一緒に中に入る気かにゃ?

ペル:それはいけないにゃ。こっそり影からアタシ達を見てきて、これから楽しくなるって言うのは理解できるにゃんよ?

ペル:でも、見てるだけでなあんにもしないまま2人のこれからを見続けるのは、ちょっとずるいにゃんよ

ペル:働かざるものは、アタシを撫でるのも恋路の続きを見るのも

ペル:禁止、なのにゃ♪

 

 

 

 

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花より桜餅

さくらもちの台本置き場 未完結ものアリ〼

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