【あらすじ】
女子会内での愚痴飲みは次第に不穏な状況へと…?
出演人数:3~4人(女3性別不問1)
時間:(推定)1話のみ10分、1.2話20分前後
配役
◆葵(あおい):【女】言葉遣いが荒め 酒が好き
◆花音(かのん):【女】ふわふわ系 料理上手
◆翼(つばさ):【女】馬鹿舌 酒飲めない
◆暁(シャオ):【性別不問】 葵・花音・翼が商品を卸す商人 怪しげな風貌
※オムニバス形式
2023/5/9更新時点:全二話投稿(未完結)
【第一話】
翼:じゃあ……みんなお疲れ様!
全員:かんぱーい!
葵:ぷっはー!やっぱり仕事終わりのビールはうまいっ!
翼:葵おっさんみたいなこと言ってる
葵:なによ、ビール飲むことがおっさんだって言いたいの!?
花音:それは女性を迫害してると思いまーす!
葵:改善してくださーい!
翼:面倒臭いフェミニストみたいなこと言わないでよ。
花音:でも正直女の子が生きにくい世の中だと思わない?
翼:うわ、いきなりそういうダークなとこに突っ込むの?もうちょっと酒入ってからにしてよ
葵:翼はそもそも酒飲まないから今更でしょ
翼:それもそっか
花音:でね、まず私が生きにくいって思う所はね……女だからって男に蔑まれる所!
葵:あ〜!それアタシも思ってた!頑張って結果残しても『女のくせに』って言うのに、ミスしたら『これだから女は』って!
花音:でしょ〜!?女だからって下に見てる男!死ねばいいのに!
翼:そう言う奴に限ってやれ書類ミスだの茶入れろだのうるさいんだよね。茶入ろって昭和か!自分でやれっての!
葵:いや分かるわ。次アタシ言っていい?
花音:葵言ってやって!もう全部ぶちまけちゃおうよ!
翼:花音そこの骨付き肉取って。
花音:おっけー。皿ごとでいい?
翼:ありがとう。んむっ…あぁごめん葵、私に気にせす言って言って
葵:アタシ、女ってだけで手加減されるの嫌い
翼・花音:それな〜!
翼:女の子だからってサバゲーでも軽い武器選ばされるし!
花音:大食いチャレンジとか、力比べ対決とか!
葵:まぁその辺は仕方ないところがあるかもしれないけど、それにしても手加減しすぎ。全体的に女を弱いって決めつけてる。
翼:確かに筋肉とか体力とかはどうしても勝てないところあるけどさ?それは技術でカバーすればいいんだし。
葵:『なんだ女か』って言われた時のアタシの心情を述べよ
花音:うっせえハゲ
翼:黙ってろ豚
葵:2人とも100点。ま・じ・で!うざい。
花音:葵ちゃんだいぶお酒回るの早いね
翼:葵は酒弱いから。そして酒が入ると饒舌になる。
花音:いつもの事だね〜
翼:だね〜
葵:おい2人とも、アタシの話聞いてる?
翼:聞いてるって。私だって女って分かってあからさまにほっとされるの見るとイライラしてくる。『こいつなら勝てる』ってさ。
花音:うっざいよね〜!私そんなのすぐ手出ちゃうんだけど!
葵:それで花音は今日あんなにキレてたの?
花音:そういうこと!
翼:こいつらも、安心しきってるからこうなっちゃったんだよね〜。自業自得で笑うわw
花音:そうそう♡女だからって舐めすぎ〜♪
葵:にしてもやっぱクソ男だから固いし不味いし…食料としても0点だわ。
翼:そう?私は美味しいと思うけど。
葵:相変わらず翼の馬鹿舌は健在なわけね。
花音:いいな〜私も翼みたいに馬鹿になりた〜い!
翼:おい、語弊が生まれてるぞ
葵:変わんないわよ。そのスープめちゃめちゃ生臭いじゃん。
翼:そう?鉄分!って感じして良くない?貧血にいいよ?
葵:アンタの馬鹿舌披露しなくていいのよ。それに、その肉だってめちゃくちゃ硬いじゃん。それどこ?足?
翼:これ?これ腕。足なんて硬すぎて食えたもんじゃないよ。
翼:あ、でもこれめちゃくちゃ美味しかった。なんだっけこれ
花音:それ?それ脳みそだよ。そっちが煮込みでこっちが揚げ物
葵:ああ、インテリ差別男のやつ?
花音:やっぱ知識が詰まってると美味しくなるのかな?
翼:唐揚げ最高よ。脂質と味噌が疲れた体に染み込むのよ。
葵:花音も言ってるしほんとに美味しいのか…。どれどれ……、うまっ!
翼:でしょ〜!!クソみたいな男もこういうところだけ役に立つんだから。
花音:そうそう!世の中からも排除できて死んだ後でも役に立つ!はぁ〜!今日もいい仕事したな〜!
葵:ねぇ、もっかい乾杯しよう。明日も仕事は詰まってるし、決起集会も兼ねて!
花音:酔いすぎないでよ〜葵ちゃん?
翼:花音もな。それじゃ、明日も頑張りましょうってことで!
全員:かんぱーい!
【第二話】
翼:そっち終わった?
花音:終わった〜
葵:こっちも片付いたよ。ったく、男って図体だけ無駄にでかいくせして軟弱よね。で、翼、今日はどうする?
翼:んー、まだ家にストックあったし…今日は全部暁(シャオ)行きね。いつも通りにして持っていこ。
花音:了解〜
翼:あとちゃんと身につけてるもの確認しといてね。
葵:こいついいもん持ってんじゃん。こっちは…あぁ血飛んじゃってダメか。
花音:ねぇ葵この人重い〜!手伝って!
葵:はいはい。ちゃんと分けたんでしょうね?
花音:それはもうバッチリ!
翼:そっち終わった?早いとこ行かなきゃまた暁が寝る。
葵:最近店じまい早くない?顧客に融通きかせてよね
翼:事前にアポとか取らないし、そんくらい許してあげなよ。
花音:2人とも〜、無駄話してないで早く行こうよ〜。私腕限界なんですけど!
葵:はいはいすぐ行くから!
翼:(ノック音)
暁:どちら様で?
翼:腐ったミカンをお届けに
暁:これは失礼。中へどうぞ。
翼:息災みたいね。失礼します。
葵:こんばんは暁。寝てなかったみたいで何より。
花音:暁さん久しぶり〜!
暁:そういえば花音さんは以前来られていませんでしたね。お久しぶりです。
翼:商売の方は順調?
暁:それが聞いてくださいよ〜。最近のお客様ときたら、商品をダメにしすぎるんです。おかげで二束三文で売らなきゃいけなくて商売あがったりですよ〜。トホホ(嘘泣き)
暁:でも。翼さん達がここに来たということは、そういう事ですよね?
翼:ええ、商品を卸(おろ)しに来た。花音。
花音:よいしょ…っと
暁:失礼しますね…。はぁ〜!いつも通り素晴らしい断面図!綺麗に五体分けられてますね。止血も完璧ですし、無駄な血もこびりついてない!これですよこれ!
暁:他の顧客も見習って欲しいものです。あいつら皮膚だけじゃなくて内蔵も傷つけて…これだからど素人の猿真似は!
葵:荒れてるわね。ていうか、内蔵を傷つけるって何したらそうなるわけ?
花音:確かに。普通に切ったらならないよねそんなこと
暁:葵さん達と違って拷問するからですよ。切ったり殴ったり水責めしたり…ああおぞましい!
葵:うっわ最悪。そんなことする人この世にいたんだ
花音:なんでわざわざ無駄に生かさなきゃいけないの?早いとこお肉にした方が絶対良くない?
暁:その点翼さん達は素晴らしいです!この温かさからして死後1時間も経ってませんよね?
翼:そうね。せいぜい30分くらいじゃない?
暁:最高ですよ!翼さん達が持ってきてくれるものはいつも死斑(しはん)すら出てません!それだけで使える商品の数は段違いに変わります!もういっその事翼さん達が2人ずついたらいいのに
葵:実際食肉以外で使えるものあるの?
暁:もちろんです。人間頭のてっぺんから足先まで使えるものだらけですから!それに、どの世界でも物好きは沢山いるものですよ
葵:物好きねぇ…
暁:そうだ!この間やっと革製品に加工できたんですよ!見てみます?調子よくて小物や家具をたくさん作っちゃったのでいくつかお渡しすることも出来ますよ
翼:私はいい。
花音:私も〜。社会のゴミの革とか気持ち悪くない?
暁:それは悲しいですねぇ。これでも売れ行きはいいんですよ?この唇付きの財布なんて1ヶ月で5つも…!
葵:(遮る)もういい。それで?全部でいくらになる?
暁:残念です。えーと、いつも通りの最高品質で個数が…っと。このくらいですね
翼:あら、いつもより少ない気がするんだけど。
暁:それはですねぇ~…こちらが完成しましたので勝手に引き落としました〜!
翼:これ…!
花音:もしかして頼んでた…!?
暁:その通りです!ご注文の「髄液(ずいえき)の酒」「目玉のシロップ漬け」「脳味噌のソーセージ」になりま〜す!
葵:嘘ほんとに作れたの!?
暁:苦労したんですからね〜?お代はキッチリいただきますよ。このウインナーの皮なんてちゃんと腸の皮使ってるんですよ!あ、シロップ漬けはちゃんと甘々にしときましたから。
翼:分かってるじゃん。ありがとう暁。
暁:いえいえ〜、今後もどうかご贔屓(ひいき)に〜♪
花音:じゃあ帰ろ〜!お腹空いたし、もらったソーセージ食べたい!
翼:シロップ漬けでジュース飲もうかな…パンケーキにかけてもいいよね…
葵:じゃあね暁。今日はありがと。
暁:こちらこそありがとうございま〜す!あ、そうだ翼さん。
翼:なに?
暁:最近女性3人組を無差別に狙ってる人たちがいるみたいですよ。お気をつけてください♪
翼:暁は情報通ね。ただの店屋にどうやって詳しい情報が入ってくるのかしら?
暁:それは…、企業秘密です♪
翼:そう。忠告痛み入るわ。それじゃ
暁:毎度ありがとうございました〜!
0:
0:
翼:女性3人組だけを狙う人物、ね…
花音:なんか心当たりあるの?
翼:ううん、何も。
0コメント