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【あらすじ】
魔王様の実力やいかに!?
出演人数:5人(男4女1)
時間:(推定)10分
配役
◆魔王 :【男】ちょっと押しに弱い魔王様。
◆カトリーヌ :【女】魔王の秘書、有能、魔王をいじるのが日課
◆ズメイ :【男】魔王の剣術の師匠 竜人(たつびと)という種族 酒好き
◆タクシャカ :【男】魔王の魔法の師匠 竜人(たつびと)という種族 酒好き
◆エドガー :【男】庭師番 モニカの弟 シスコン
***
魔王:はぁー・・・
カトリーヌ:今度はなんですか、お若いのに頭皮でも薄くなってきましたか?
魔王:流石に酷くはないかカトリーヌ!?軽口を叩くな!クビにしてやってもいいんだぞ!?
カトリーヌ:はいはい、私をクビに出来ないことくらい分かってますよ。それで、今日はなんなんですか。ため息をつくことなんてないでしょうに
魔王:・・・暇だ
カトリーヌ:まぁ、傲慢な願いですこと
魔王:カトリーヌ、何か面白いことでもしろ
カトリーヌ:どうしてもというのなら特別手当をいただきます
魔王:融通が聞かないヤツめ。我が暇で暇でしかたないのだぞ?配下として何かしようとする気概(きがい)を見せんか
ズメイ:ほう?魔王様は随分と暇なようだな。暇ということはつまり、俺が出した仕事も全て終わらせたということか。結構結構
魔王:なっ・・・!ズ、ズメイ・・・
タクシャカ:おや、それでは私が出した決済書も終わらせていただけたのですね。1週間はかかると思っておりましたが・・・、さすがです
魔王:クシャまで・・・
タクシャカ:おや?私達が来てなにか不都合でも?
魔王:い、いや・・・なんでもない
ズメイ:クシャ、魔王様はどうやら暇を持て余しているそうだ。久々に稽古でもつけてやるのはどうだ?
タクシャカ:おやよろしいのですか?久々に腕がなりますねぇ
魔王:まずい、まずいぞ・・・!わ、我はこの後予定が詰まって忙しいのだ!
タクシャカ:おや、そうなのですか?
カトリーヌ:いえ、本日魔王様への謁見等のご予定はありません。
魔王:(小声で)カトリーヌ!そこは話を合わせろばかものが・・・!
タクシャカ:なにかおっしゃいましたか?
魔王:い、いや何も・・・
ズメイ:問題ないのならば早速訓練場に向かおうか。鈍っていないといいが、まぁ魔王様の事だ、そんなことありえないだろうな
魔王:うぅ・・・
~闘技場~
タクシャカ:それでは本日は趣向を変えて、我々が2人でお相手いたしましょう
魔王:2人だと!?
ズメイ:どうした?まさか怖気(おじけ)づいているのか?今更複数戦闘に慣れていないわけではないだろう
魔王:い、いやしかし・・・我の師匠が2人ともとなると話が変わる・・・
タクシャカ:悠長なことを言っている暇がありますね。『龍の息吹(ブレス)』
魔王:なっ!?短縮詠唱など聞いていないぞ!
タクシャカ:逆に敵が律儀に教えてくれると思いますか?ほらほら、存分に逃げ回ってくださいね、『灰神楽(はいかぐら)』
魔王:っ・・・!灰で目が・・・っ、
ズメイ:ちゃんと避けろよ坊?
魔王:ぐっ・・・ぅ・・・!はぁ!はぁ・・・
ズメイ:おーおーちゃんと避けれて偉いなぁ。さすがは坊だ
魔王:・・・謙遜するな、わざと当てなかったくせに
ズメイ:気づいたならもう遠慮はいらんな。次からは手加減しないぞ
タクシャカ:心配しなくても私が治してあげます。腕を落としても大丈夫ですよズメイ
ズメイ:それは良いことを聞いた。本気で行くからちゃんと見るんだぞ坊
魔王:言われなくとも・・・!
ズメイ:では、『アクセルファング』
魔王:随分軽い攻撃だな!『牙乱(がらん)』!手応えがしたぞズメイ!
ズメイ:残念、それは俺の鱗だ。坊こそ油断していると足元をすくわれるぞ
魔王:なっ!?尻尾が・・・!
ズメイ:合わせろクシャ
タクシャカ:言われなくても、『マインドボルト』
ズメイ:耐えきれよ坊。『オーラセイバー』!
魔王:ぐっ・・・!うっ、ぐあっ・・・!
ズメイ:庭園の辺りまで飛んでしまったな。やりすぎたか
タクシャカ:張り切りすぎましたかね
ズメイ:まぁいい。追うぞ
~庭園~
魔王:ったた・・・、ここは・・・庭園か?
エドガー:誰ですか!僕が手入れした庭園をめちゃくちゃにしたのは!
魔王:お前は・・・
エドガー:え、魔王様?どうしてここに?
魔王:少し、な
エドガー:そうですか・・・、よく分かりませんがとりあえず理解しました。立てますか?お召し物が土で汚れてます
魔王:そうだな
タクシャカ:お加減はいかがですか魔王様?
ズメイ:いやはや、年甲斐もなくはしゃいでしまったな。そこの少年。庭園をダメにしてすまない
エドガー:い、いえ!偉大なる剣聖様と大賢者様にお会いできて光栄です!エドガーと言います!大賢者様には姉さんが世話になっております!
タクシャカ:そうか、君はモニカの弟くんか。君の姉君は非常に優秀だな。私も助かっている
エドガー:ありがとうございます!姉に伝えておきます!
ズメイ:さてと・・・、どこに行こうとしている坊?
魔王:ギクッ・・・、あー・・・、すこし書類の確認漏れがあったような気がしてな・・・
タクシャカ:おや、それは大変ですね。ならば私も付き添いましょう。仕事についても聞けますしちょうどいい
魔王:え、いやその・・・
タクシャカ:それでは行きましょうか
魔王:い、嫌だー!!
ズメイ:はははっ!どれ俺も行くか
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エドガー:あの人が魔王・・・。最近姉さんの様子をおかしくさせた張本人、か・・・目障りだな
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